確定申告期
年始に書いていた目標を早々に破ってしまったのは反省点ですが、先月に書きそびれたあとの現在は、確定申告期真っ只中です。
今年は3月15日が土曜日ですので申告期限としては3月17日(月)となりますが、期限ギリギリミスの元。私は毎年数日前に終了することを目指していますので、今年は遅くとも14(金)に全ての申告を完了できると良いなと思っています。
確定申告といえば多くの税理士にとっての年に一番の繁忙期でありますが、納税者の皆さんにとっても年に一度の厄介ごとのような捉え方をされている方も多いようです。
最近はSNSの時代ですので、昔は目に入らなかった、多くの一般の納税者の皆さんの呟きが垣間見えるようになりました。確定申告が無事に終わった、これから頑張りますなどというプラスの言葉よりも、辛い大変だ嫌だなどというマイナスの言葉の方をよく見かけます。
会計というものは経営を管理するために生まれたもので、それを税務申告のための所得の把握に流用したのが本来です。
随時処理をして利益を適正に把握して…とできるのが商売にとっては良いのですが、普段は仕事で忙しく後回しになりがちですね。家計簿を貯めてしまう人心の通り、確定申告の時期になって、そのためだけに一年分を処理される方の方が多いかもしれません。
また、会社員などの給与を貰う人にとっては、医療費控除やふるさと納税を含む寄付金控除の申告で利用される方が多いと思います。
これもまた、普段は会社が計算してくれるうえに、年の精算も会社が年末調整という形で済ませてくれますので、よく意味が分からないままの方も多いのではないでしょうか。
この辺りの意識については、一年に一度のことですし、やむを得ないなと思います。いつかマイナポータルを通じて基本的に申告不要になる程度のオートマチックな時代が来るかもしれませんが、少なくとも私が現役の間は難しそうです。
かくいう私も新卒時は一般の会社員だったため、初めての年末調整は「よく分からないけど言われるままに書類へ名前を書いて判子押して出したら、12月の給与が増えた」というレベルでした。今としては、ずいぶんな笑い話ですね。当時に書いた書類は今で言うところの「扶養控除異動申告書」と「保険料控除申告書」でしたが、今はもう押印不要になりましたし、逆に種類枚数が増えたので、改正の影響を実感します。
私のように仕事としてやっている身であればともかく、普段は他のお仕事を目一杯されている方などにとっては、やはり書類整理をして区分・集計をして申告書を作成し……という部分は、かなりの労力なのだとは思います。
税理士に依頼をするほどではない規模の方が自分で計算されるのは当然にある選択肢ですし、私も個人事業者さん・給与+簡単な控除くらいの場合は、ご自身でされることをお勧めします。
ただこれも、自分の時間単価やコストを考えて、税理士報酬を払ってでも依頼した方が良いときもありますね。報酬は発生しますが、自分は余計なことに煩わされずに本業に集中できる。それがまた新しい売上を生み出して収入を増やす道になる。
あとは稀に、時間を使って税務署に行って無料相談会に並んで…の手間を考えると、税理士報酬を払うことは自分にとっての年に一度の贅沢だとおっしゃる方もおられます。
人の考え方それぞれで立場によっても正解は変わりますが、税理士としての私の立場としては、お金を払っても自分の時間を空けることにより、その不慣れで厄介なことにかける時間を、もっと自分の得意なこと…本業で売上や利益を上げる方向に使えってもらえると良いなと思っています。
事業を頑張る人を、いつも応援したいのが税理士なのです。
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